1. ホーム
  2. ニュース
  3. 政治・行政
  4. 大井町長選 “多選”是非どう判断

大井町長選 “多選”是非どう判断

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年11月26日(水) 12:00

任期満了に伴う大井町長選(12月2日告示、同7日投開票)まで1週間を切った。これまでに無所属新人で元町議の牧野一仁氏(69)が立候補を表明、5選を目指す無所属現職の間宮恒行氏(66)に挑む一騎打ちの見通しとなっている。衆院選も重なった20年ぶりに選挙戦となった町長選は、「多選」が最大の争点となりそうで、有権者の判断が注目される。

「(5選すると)20年は長すぎるというのが街の声。流れを変えよう」と牧野氏は批判を強める。町内の全戸訪問は2巡目という自負が主張を支える。

マンネリ、癒着など「多選の弊害論」は根強い。2007年、当時の松沢成文知事は全国に先駆け多選禁止条例(施行せず)を設けたが、自治体の多くは自粛条例にとどまり、大井町にはそれもない。

理由は条例で定める「禁止」が、立候補の権利や職業選択の自由など憲法の定める基本的人権に抵触するからという。「自粛」については町議会関係者らから「結局、本人の資質や意識の問題で条例で縛る必要はない」とする声が多い。

◆4人無投票初当選

大井町は1956(昭和31)年の町制施行以来、町長選は15回あったが、選挙戦はわずか3回、つまり無投票が12回になる。

58年間で町長は5人だけ。うち4人が無投票で初当選し、無投票当選を繰り返しており、“多選ぶり”は明らかだ。

「政争を好まない土地柄だから」とある町民は説明する。金田、相和、曽我村の一部が合併して大井町となった際、3村長の話し合いで初代町長を決めた経緯を理由に上げる声もある。

現職の間宮氏は新人だった94年、当時5選を目指した瀬戸洋二氏に挑み158票差で無念の涙。98年の再挑戦では対立候補が出ず初当選し、その後、無投票当選を3度重ねた。今回選挙戦となれば、町長として初めて町民からの審判を受けることになる。

間宮氏は「公平無私の精神でやってきた。町民の声を聞く力を失った時が辞める時」と多選論をかわす。

◆後継者と有権者

多選を憲法学者はどう見るか。

北川善英横浜国立大学名誉教授(憲法学)はこう語る。「憲法も世代交代を前提としている。自らの政策が『より大きな住民の幸福』を目指すものならば、後継者を育てることも政策実現の一環。(名誉などを含め)個人的利益の誘導という批判も回避できる」

隣の松田町では、2013年9月の町長選で新人の本山博幸氏=当時(43)=が現職の島村俊介氏=同(67)=の5選を阻み、世代交代を実現した。だが、今回予想される大井町長選の構図では、新人も現職も同世代なため世代交代が図れるとはいい難い。

北川名誉教授は「有権者が投票で民意を反映させるという“王道”に戻ることが大切」と選挙を重ねる意義を強調した。

【神奈川新聞】

横浜国立大学に関するその他のニュース

政治・行政に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング