他にはない神奈川のニュースを!神奈川新聞 カナロコ

  1. ホーム
  2. ニュース
  3. 政治・行政
  4. 14神奈川衆院選:不満はあるが期待なく 選択できぬ有権者

14神奈川衆院選:不満はあるが期待なく 選択できぬ有権者

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年11月25日(火) 03:00

連休最終日も選挙ムードは盛り上がらず。立候補予定者のチラシを受け取る人は少なかった=24日午後7時8分、JR戸塚駅西口
連休最終日も選挙ムードは盛り上がらず。立候補予定者のチラシを受け取る人は少なかった=24日午後7時8分、JR戸塚駅西口

「これまでで最も争点が分かりにくい選挙」「何を期待して1票を投じればいいのだろうか」。衆院解散直後の3連休最終日となった24日も選挙ムードは高まらなかった。走りだした立候補予定者の主張に違いを見いだせず、有権者のまなざしは熱を帯びない。「不満」はあるが「期待」もない。およそ政権選択とは呼べない与野党の攻防を前に、さまよう民意の受け皿は一体、どこに-。

買い物客でにぎわう横浜市青葉区の東急田園都市線たまプラーザ駅前。複数の立候補予定者が駅頭で訴えたが、男性会社員(42)は足を止めなかった。

「投票には行くつもりだが、積極的に選ぶことはない。こんな気乗りしない選挙は珍しい」。アベノミクスや消費税再増税見送りの是非を問うとした安倍晋三首相の言葉は「党利党略にしか思えず、ピンとこない」が、一方で「野党に政権運営能力はない。民主党で懲りている」からだ。

演説に耳を傾けた主婦(66)も「今の政権にノーと言いたくても、野党も頼りない。自民党に歯止めをかける存在が必要なのに」と不満を口にする。主張を聞いた後も「投票は40年以上、欠かしていないけれど、こんなに争点が分からない選挙は初めて」との思いをぬぐえなかった。

行楽客であふれた鎌倉・小町通りでも有権者は冷めていた。横浜市港北区の男性会社員(58)は「準備の整っていない野党が政権を奪還するとは思えない」。政権選択が最大の争点だった2009年、12年の総選挙とのムードの違いを肌で感じ、「与党が議席を減らしても、過半数なら信任を得たというのはおかしいのでは」と疑問を呈す。

「前回、前々回は自民か民主かという選択肢があったが、今回はない」と平塚市内のパートの主婦(47)は盛り上がれない理由を指摘。サッカーの湘南ベルマーレのJ2優勝祝賀パレードに沸いたJR平塚駅近くの商店街で「こちらから情報を積極的に得なければ、何が選挙のポイントなのかも分からない」と争点を見いだしにくい現状を嘆いた。

こうした低調なムードは各陣営にも伝わる。「2年前の総選挙は『近いうち』だったので、いつ行われるか注目されたが、今回はあまりに唐突。支持者のところを回っても『選挙をやっても意味ないね』と言われてしまう」と与党陣営の地方議員。湘南地域の野党候補予定者も「どうして今、選挙なのか、という声はよく聞く。確かに盛り上がりはまだない」と痛感している。

相鉄線希望ケ丘駅を利用する女性経営者(58)の言葉は無党派層の思いを代弁しているかのようだ。「今の政治には不満だらけ。前々回の総選挙は政権交代を期待して民主党に入れたが、前回は投票に行かなかった。今回は行くか行かないか、まだ決めかねている」

【神奈川新聞】

 
 

安倍晋三(政治家)に関するその他のニュース

政治・行政に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング