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【社説】福田川崎市長1年 公約実現への財源示せ

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年11月20日(木) 09:31

川崎市の福田紀彦市長が誕生し、19日で1年を迎えた。昨秋の市長選で「市民市長にチェンジ」をスローガンに掲げ、役人・官僚出身の市長が続いていると訴えた。自民、公明、民主党の相乗りで前市長の「後継」とされた元総務官僚ら2新人を破って初当選した。

選挙公約では、「母になるなら川崎」「教育こそ日本一の川崎」として、教育や子育て施策を前面に押し出した。なかでも「待機児童ゼロ」と「中学校給食」は、「1丁目1番地」の公約であり、この1年間で最も注力してきた。

待機児童対策は受け入れ数の拡大に加え、認定保育園の活用、きめ細かいマッチングが奏功した。昨年の県内ワースト(438人)から全国2番目の大幅な減少で62人まで減らし、来春のゼロが見えてきた。

中学校給食も、否定的だった前市長から方針を百八十度転換した。給食センターを3カ所設置し、調理した給食を各学校へ配送する「センター方式」導入などを決め、2017年2月にスタートの予定だ。従来から市民の要望が強かった2公約にスピード感を持って取り組み、成果を挙げたことは評価できよう。

「市民市長」をアピールする福田市長は、対話と現場主義を市政運営の柱に置く。市民と直接対話する「区民車座集会」の開催や、市内を積極的に視察する姿勢は好感が持てる。だが、そこで得た情報や意見を市政に生かすことこそが重要だ。

一方、就任前から指摘されてきたのが、公約達成のための財源をどう手当てするかだった。前市長時代に断行された行財政改革にもかかわらず、市財政は今後10年間で収支不足が最大3941億円に上るという試算が出されている。

「市民との約束」として公約実現を目指す福田市長には、想定外の財政状況の厳しさだろう。むろん公約以外も市庁舎建て替えや羽田連絡道路建設など多額の費用が見込まれる計画がめじろ押しだ。

市は現在、新たな総合計画と行財政改革計画を策定中だ。まずは行政自らが身を削ることが肝要である。その上で、どこまで市民サービスや事業の見直し・廃止に切り込み、財源を生み出せるのか。市民からの反発も覚悟しなくてはならない。福田市長のリーダーシップや説明責任がさらに問われよう。就任2年目は正念場の年となる。

【神奈川新聞】

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