横須賀市は来年4月、市立中央図書館(同市上町)に市史資料室を設置し、収集資料などを一元的に保存、公開する。市議会の請願採択を受けて、当初の分割保存の方針を転換した。6日の市議会常任委員会で報告した。
市によると、同図書館の会議室などを活用し、07年の市制100周年に合わせて刊行した「新横須賀市史」の編さん資料約5万8500点を市役所から搬入。資料目録を図書館データベースに登録し、検索できる環境を整える。
古文書など約3500点は市自然・人文博物館(同市深田台)の恒温恒湿室で保管した上、複製を図書館に置く。年明けにも搬出作業を本格化させる予定で、移行後は同室に常勤2人と公募による非常勤2人の職員を配置する。
市史編さん資料を巡っては、市が図書館と博物館に分割保存する方針を示していた。だが、当時の編さん委員が担当部署の存続や収集資料の一括保存を求めた請願を市議会に提出していた。