茅ケ崎市が2018年3月の開園を予定する「(仮称)柳島スポーツ公園」(同市柳島)の整備が、本格化する。約6・5ヘクタールの用地取得がほぼ完了。市として初めてPFI(民間資金活用による社会資本整備)を採用し、年内にも事業者と契約を結んで設計に取りかかる。市内唯一の運動公園を移転した上、スタンド席や人工芝など新たな設備を有した総合競技場などの充実した運動施設と、防災機能を兼ね備えた新たな拠点づくりを進めている。
現在の運動公園は、相模川河畔スポーツ公園(中島)がある。だが新湘南バイパスや相模川の整備計画があることから、市は南東に約500メートル離れた柳島向河原地区に新たなスポーツ公園の整備を決めた。北側には市立小学校、南側には広場やキャンプ場などがある。
整備手法には、市では初めてPFIを採用。民間業者が設計・建設を行った後、市に所有権を移し、維持管理と運営は民間業者が担う。入札の結果、約74億8758万円で地元企業の亀井工業ホールディングスなどでつくるグループが落札した。
事業者からの提案イメージでは、従来の陸上競技場とテニスコート4面のほか、ジョギングコースを新設。競技場には約1300人収容できるスタンド席を整備し、人工芝を導入する。さらにレストランやスタジオ、自転車のレンタルができるサイクルステーションなどを新たに設ける。災害時などにヘリコプターが離着陸できる空間や、防災倉庫といった防災機能も備える。
今月中旬までに基本協定を結び、市議会12月定例会で承認を得て事業契約を締結。市と事業者で協議しながら設計に着手する。
市の担当者は「スポーツ分野でさらに競技力を高めてもらい、公園としても多くの市民に利用してもらいたい。周辺施設との連携を深め、地域の活性化も目指す」と話している。
【神奈川新聞】