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【照明灯】マタハラ

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年10月1日(水) 09:03

広島の病院に勤めていた女性が勤務先を訴えた裁判が進行中だ。妊娠を契機に希望通り負担の軽い部署に異動したが、管理職から降格させられた。同意を得たとする病院側と真っ向から対立し、男女雇用機会均等法に違反する、と主張する▼マタニティー・ハラスメント、略してマタハラ。妊娠や出産をきっかけに、働く女性が職場で嫌がらせや不利益を被ることで、近年社会問題化している。被害に遭った女性たちでつくる団体「対策ネットワーク」が、マタハラ防止を新しい法律に明記するよう求める要望書を厚生労働省に提出したばかりだ▼第1子の出産を機に仕事を辞める女性は6割にも上る。先進諸国の中でも、突出して多い数字だ。そもそも、妊娠・出産か勤務の継続かと、なぜ天秤(てんびん)にかけねばならないのか▼5人の女性閣僚が誕生した安倍改造内閣。今臨時国会では、女性活躍推進法案(仮称)が審議される予定だ。ネットワークは「まず安心して就業継続できる環境を」と訴える。至極まっとうで、異論の挟みようがない。われわれの社会は、まだこんなことさえ実現できていないのか、と愕然(がくぜん)とする▼冒頭の裁判は10月23日に最高裁判決が下る。病院の人事措置を適法とした一、二審の判断が見直される見通しという。

【神奈川新聞】

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