1. ホーム
  2. ニュース
  3. 政治・行政
  4. 【社説】臨時国会スタート 時勢を踏まえた論戦を

【社説】臨時国会スタート 時勢を踏まえた論戦を

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年9月30日(火) 08:31

臨時国会が29日、召集された。第2次安倍改造内閣発足後、初の与野党論戦の場であり、政府、与党は地方創生と女性の活躍推進を最重点に掲げる。一方で、消費税率引き上げ判断、原発再稼働、安全保障政策など来春の統一地方選とそれ以降の政治日程を見据え、提出法案以外に重要課題が山積する局面である。

年をまたぎ足元の問題への対応とともに日本の将来を形づくる上で極めて重要な時期といえよう。国会は「1強多弱」の構図が続く見込みだが、与野党は時勢をとらえ大局的な議論を戦わせてもらいたい。

安倍晋三首相は所信表明演説で、人口減少を克服し経済再生を図るための「地方創生」に全力を挙げる方針を強調した。真価が問われるのは、金融緩和、財政出動、成長戦略を柱とした経済政策「アベノミクス」が今後、日本全体の実体経済に浸透していくかどうかである。

安倍首相は若者が地方都市で定住できる町づくりを後押しする考えを打ち出した。地方の低迷に歯止めをかけるために特に重要なのは、地域資源の産業化促進と、それに伴う新たな雇用の場の創出といえよう。

「均衡ある発展」が立ち行かなくなっている状況を直視し、地方の魅力とは何か、前例踏襲から脱却した施策展開こそ必要だ。その際、東京集中との整合性が問われよう。

地方選をにらみ政策の即効性を重視するあまり、従来の「ばらまき」、不要不急な公共事業による一時的な就労機会の提供に陥ることがあってはならない。女性支援策のあり方も同様だが、求められる施策は現場、当事者にとって有効な施策展開、環境整備にほかならない。実効性がなければ「人口1億人の維持」も絵に描いた餅となろう。

先に閣議決定した集団的自衛権行使容認をめぐり、安倍首相は「切れ目ない対応を可能とする安保法制整備へ向けた準備推進」と従来の考えを示すにとどまり、新たな安保像には踏み込まなかった。関連法案の国会提出は来年の通常国会に先送りされるが、野党は国会の場で問題点を明確にする責務を認識すべきだ。

会期中には米軍普天間飛行場の辺野古移設を争点にした沖縄県知事選や、7~9月期の国内総生産(GDP)速報値公表も予定されている。中東情勢は不穏な先行きだ。国内外の情勢を考慮し、議論のテーマはできる限り幅広に捉えてほしい。

【神奈川新聞】

安倍晋三(政治家)に関するその他のニュース

政治・行政に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング