黒岩祐治知事は18日の県議会本会議で、神奈川フィルハーモニー管弦楽団に支出している年間約2億円の補助金について、削減を視野に見直す考えを明らかにした。知事は「経営を効率化させ、補助金に多くを頼らず、自立した経営を目指すことは極めて重要。自立化の進捗(しんちょく)を見ながら補助金の見直しを図る」と述べた。
県によると、神奈川フィルの年間経費は約7億5千万円(2012年度)。このうち自治体からの補助金収入が3割を占め、県が1億9500万円、横浜市が3千万円、川崎市が900万円を支出している。
県は今年4月に公益財団法人として再スタートしたことを踏まえ、公的補助に頼らない体質への切り替えを促す考え。今後は子どもたちの音楽鑑賞教室事業への補助など、県の文化施策に沿った取り組みに支援を特化していく方針という。
神奈川フィルは約3億円の債務超過を抱えていたが、税制面で優遇される公益財団法人に移行するため財政再建に着手。官民から集まった寄付金などで債務超過を解消し、4月に移行を果たした。
民主党の市川佳子氏(川崎市幸区)の一般質問に答えた。
【神奈川新聞】