議会「事前運動」 市長「政治活動」
横須賀市選挙管理委員会は30日、吉田雄人市長の後援会が発行した活動報告のビラで来夏の市議補選の立候補予定者を紹介していることについて、「最終的には警察などの判断になるが、氏名普及や宣伝行為と認められれば(公選法で禁止する)事前運動の恐れがある」との認識を示した。市議会本会議で田辺昭人氏(自民)の一般質問に答えた。
問題となったのは「吉田雄人活動報告資料 ユーティングマガジンVol.64」と題したB4判のビラ。裏面に市議補選立候補予定の男性(28)の顔写真や経歴などを紹介し、市長が駅立ちなどの政治活動を行う際に配布している。市長は次期市長選への出馬を表明した10月の報道発表資料にも、この男性と「ともに行動する予定です」と記載していた。
田辺氏は「現職市長が特定の人物を応援すれば、投票依頼と受け止める人もいる。少しでも違反の可能性があれば、作成をやめるべき」と指摘。吉田市長は「判例に基づいても事前運動には当たらない。通常の政治活動の範囲内という認識」と反論した。