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野党再編の展望聞く〈下〉維新・中田宏氏/みんな・松沢成文氏

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年6月25日(水) 12:00

維新・中田宏氏/みんな・松沢成文氏
維新・中田宏氏/みんな・松沢成文氏

自民党1強の政治状況を打破する野党再編は結実するのか。かつて、非自民勢力が結集しながら瓦解した新進党に所属した県関係議員2人はその難しさを指摘する。今後の再編のキーワードには、2人とも「憲法改正」を挙げた。

◆「性急な合流で失速」

日本維新の会・石原グループ 中田宏氏

-日本維新の会の分党にあたり、石原慎太郎共同代表のグループと行動をともにする道を選んだ。

「維新には大阪系の思いつき運営と、旧太陽の党系の古色蒼然(こしょくそうぜん)人事の二つの欠点があった。私は最終決断する前に、石原さんや平沼赳夫さんらと話し、中堅、若手が活躍できる体制づくりを求め、前向きな回答を得た。二つの欠点のうち、古色蒼然人事は速やかに変わる可能性を見いだすことができた。そこで、石原さんらとともに今後の再編に臨んでいこうと決断した」

-分党が決まり、橋下徹共同代表のグループと結いの党が合流する見通しになった。野党再編は進むか。

「そうは思わない。この合流が呼び水になって次々に動きが出てくるというよりはむしろ、野党再編は一段落してしまうだろう」

-なぜか。

「維新の分党で、結果的に民主党が野党第1党の立場を揺るぎないものにしたからだ。私は、結いとの連携には肯定的で、今後の野党再編をともに進めるパートナーだと思っている。しかし、性急に合流を決断すれば、維新内で付いていけない人、こぼれる人が多く出ると危惧し、執行部に警鐘を鳴らしてきた。結果的に、それが現実になってしまった」

「まず、結いと衆院でも会派を組んで『身内』になることから始めるべきだと主張した。維新、結いで統一会派を組めば、民主を上回って野党第1会派になり、国会運営全般で与党との議論をリードする立場になれた。そうなれば、影響力を削がれる民主の再編派をさらに刺激し、本格的な野党再編につながる可能性が高かったと思う。維新も割れずに済んだ。やはり、野党再編では民主の動向が鍵だ。しかし、橋下さんらが結いと性急に合流する道を選んだことで、ダイナミックな動きにつながる機会を失したと考えている。自民1強が強化され、野党全体が後退した印象だ」

-石原氏らとの新党で再編にどう備える。

「憲法改正が大きな軸になる。連携相手は橋下さんのグループにも、自民にも民主にも、みんなの党にもいる。改憲は次の衆院選の重要なテーマになる。現憲法の破棄ということではなく、国民的議論を通して自らの手で憲法をつくっていく立場を明確にし、連携できる勢力を広げることが望ましい」

-石原氏らを自民より右寄りだと見る向きがある。

「石原さんが、安全保障や対中国外交などで煮え切らない自民にダメだと強硬に言うからそういう評価になるが、一面だけを捉えており間違っている」

-維新が国政で残した足跡をどう評価する。

「批判野党でなく、建設的野党として、形にしたものはいくつもある。国会改革、特定秘密保護法に基づく第三者機関の設置などは、維新なしには実現しなかった。建設的野党のスタンスは新党でも継承していきたい」

◆「結集軸は憲法改正」

みんなの党・国民運動委員長 松沢成文氏

-結いの党と、分党を決めた日本維新の会の橋下徹共同代表のグループが合流し、「再編新党」が結成される見通しだ。

「大変失礼だが、私には再編ごっこに見えてしまう。このままでは自民党に選挙で勝てないから、とにかく集まろうと。政策を譲り合ったり、玉虫色にしたりしている。集団的自衛権の見解一つを取っても、橋下さんは積極的、結いの江田さんは慎重だ。今は一緒になることが大事で、こうした違いを隠している」

「瓦解した新進党や、民主党政権の失敗から学ばないといけない。私がかつて所属した新進党は、自民に対抗するために、さまざまな勢力がくっついたが、意見が違うからすぐにバラバラになった。再編を仕掛けるなら、『この政治テーマを成し遂げる』という核がないと、選挙が終わった途端に、必ず内部でけんかが始まる」

-では、松沢さんにとって再編の「核」とは何か。

「憲法改正だ。現憲法は70年近く一字一句変えられておらず、現実と齟齬を来している。改正国民投票法も成立した。改正条項のある憲法が不磨の大典であるはずがない。改憲は不可避で、今後10年の最大の政治テーマになる」

「目指すは憲法再編だ。トータルな改憲の草案を出しているのは自民だけで、その努力は多とするところ。現憲法の不備をただす政治行動を取るべきで、そのためには自民と協力することも辞さずだ。だから、野党再編でなく、あくまで政界再編だ」

-みんなの党と維新の有志で「自主憲法研究会」を設立し、共同代表に就いた。

「今から改憲を目指す同志との連携を強めていきたい。研究会はその第1ステップ。野党であっても、改憲勢力がまとまってくれば、(改憲発議に必要な衆参両院総議員の)3分の2以上の賛成というハードルをクリアするために、自民と協力したり、場合によっては連立政権を組んだりする動きになっていくだろう。(今の連立パートナーの)公明党はどちらかと言えば護憲。このままでは国民に改憲の提起すらできない」

-みんなの党の再編に向けた姿勢をどう見る。

「みんなの党は改憲を是としている。国政選挙が近づけばいろんな動きが出てくるだろう。それまで、どうまとめていくかは浅尾慶一郎代表の手腕にかかっている」

-憲法を具体的にどう変える。

「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義といった現憲法のいい部分は継承する。その上で前文を含め、時代に合わないところは見直す。緊急事態条項や環境権、プライバシー権などの新設。侵略戦争を明確に否定した上で、独立国家としての自衛権と自衛のための軍隊を持つことを明記する。これをきちんと書かないと、9条解釈の不毛な論争は永遠に終わらない」

●なかだ・ひろし

衆院比例北陸信越。前横浜市長。分党を決めた維新の国対委員長代理。当選4回。49歳。

●まつざわ・しげふみ

参院神奈川選挙区。神奈川県知事を2期務めた。衆院当選3回、参院1回。56歳。

【神奈川新聞】

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