川崎市市民オンブズマン(南敏文代表市民オンブズマン)と人権オンブズパーソンは30日、2013年度の運営状況報告書をまとめ、福田紀彦市長と浅野文直市議会議長に報告した。市民オンブズマンへの苦情申立受付件数は105件(前年度比7・1%増)。人権オンブズパーソンへの相談件数は249件(同33・2%減)だった。
市に関する苦情申し立ては、職員の対応が15件と最も多く、道路管理5件、生活保護4件と続いた。組織別では健康福祉局が12件、宮前区8件、環境局とまちづくり局、多摩区がそれぞれ7件だった。
処理件数は12年度の継続分も含め134件。内訳は申し立ての趣旨に沿ったもの31件、行政に不備がないもの42件、調査を中止・打ち切ったもの5件-など。
趣旨に沿った事例では、市公共施設利用システムの個人登録者が、個人利用できる施設がない区の市民館を、団体利用だけでなく個人でも申請できるようにしてほしいとの申し立てがあった。これに対し、オンブズマンは団体利用を優先すべきとしながらも、個人申請を一切認めないというのは市施設を有効活用するという観点で問題と指摘。一部の部屋・施設について、個人利用申請を認めることを今後検討するように要請している。
人権オンブズパーソンが受け付けた相談の内訳は、子どもに関するもの161件、男女平等に関するもの61件、その他27件。子どもに関する相談は、いじめ42件、学校の対応17件、虐待・体罰・セクハラ11件などだった。男女平等に関する相談はドメスティックバイオレンス49件、その他12件だった。
救済の申立受付件数は7件(いじめ6件、学校の対応1件)。救済活動は12年度からの継続分を含め10件が終了し、2件は14年度へ継続とした。
【神奈川新聞】