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【社説】小田原市不祥事 「負の連鎖」断つ覚悟を

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年4月18日(金) 13:45

小田原市でまた職員による不祥事が起きた。発覚するたびに綱紀粛正が声高に叫ばれ、再発防止の取り組みが行われてきた。にもかかわらず、相次ぐのはなぜか。市政に対する市民の不信感が深まっている事実を重く受け止めてもらいたい。

今回の不祥事は、児童手当の支給業務に従事していた男性職員(30)が、架空の3世帯を登録する手口で計約1300万円を自分の口座に振り込ませた。市はこの職員を懲戒免職とし、部長はじめ上司6人を減給の処分にした。

この職員は、手当支給のために導入したコンピューターシステムに精通しており、不正操作の隠蔽(いんぺい)が可能だったらしい。別の職員が3月下旬、宛名の印字のない支払通知書に気付いて発覚した。

データを削除するなど手口は悪質で、不正受給は約3年間で50回に及んだ。市民生活に直結する子育て支援の手当を対象にしただけに、管理監督者を含めた関係者に厳しい処分が下されたのは当然だ。

市は再発防止に向け、不正受給防止の観点に基づくチェック体制の強化や職員の倫理意識の向上を表明した。市民に対する給付金の支払口座の確認や全職員を対象に倫理研修などを実施していくという。

市の不祥事は多岐にわたる。過去3年間では業者への入札情報漏えい、市立病院での現金窃盗、消防本部の公文書改ざん、セクハラ行為などが発覚した。2011年5月、庁内にコンプライアンス(法令順守)推進委員会を設置。特命チームの提言も盛り込み実施計画を策定した。

まず、この計画の検証を求めたい。職員の意識改革、職場風土の改善、チェック機能の確立を柱に据え、全職場で毎月、係単位で行うミーティングを導入するなど、その効果が当初期待された。

一連の再発防止の取り組みで気になったのが、第三者の参画に消極的な点だ。不正を見抜く能力が現場で足りなければ、費用面で課題としてきた専門家による外部監査の実施に踏み切ってはどうか。

処分に当たっても「身内に甘い」との批判が市議会でも絶えなかった。4月の定期異動では、公文書改ざんに関与した副消防長が消防長に昇格した。市民意識と乖離(かいり)したような対応では、信頼回復は果たせまい。「負の連鎖」を断ち切るためには相応の覚悟が必要である。

【神奈川新聞】

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