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大磯町消防で退職者相次ぐ、パワハラ常態化か/神奈川

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年3月13日(木) 04:30

早期退職者が相次いでいる大磯町消防本部=大磯町大磯
早期退職者が相次いでいる大磯町消防本部=大磯町大磯

大磯町消防本部で、この2年余りの間に管理職と若手職員計6人が早期退職する異例の事態となっている。4月以降は2人欠員となり、大地震などへの備えが急務となる中、危機対応や人材育成面で支障をきたしかねない。二宮栄治消防長は「退職理由は健康問題や家庭の事情などさまざま」と、偶然の結果と説明する。しかし、職場内外から「一部幹部たちによるパワーハラスメント行為や、それが是正されない職場環境も一つの理由」との声が上がっている。

同本部では2011年12月に入庁5年目の若手職員が精神疾患による療養休暇の末に退職。13年3月には管理職2人。今月末には管理職2人と若手職員1人が中途退職する。そのため定員45人に対し、4月は欠員2人となる。

11年末に退職した元職員は同年4月の異動で、ある幹部職員と一緒に仕事をする環境になり、パワハラを受けたという。「おまえクビ。いつ辞表を持ってくるのか、辞表の書き方を教えてやるなどと言われ続け、おかしくなってしまった」と打ち明ける。精神科に通い、発作的に薬を大量に飲む自殺未遂を起こしたという。現在は転職し順調に生活しているが、「当時は自分の能力が低いからだと自分を責めていた。最近、別の職員も同じ目に遭っていると聞いた。命に関わる仕事なので、少しでも働きやすい職場にしてほしい」と訴える。

二宮消防長は「個人面談もしてきたが、これまで職員からパワハラの報告は受けていない。元職員の上司にあらためて事情を聴いたが、そうした発言はしていないとのことだった」と説明。パワハラ問題について調査やアンケート、研修などは行っていないという。

ただ、退職した管理職の1人は一部幹部たちによるパワハラの常態化を指摘。「パワハラ、いじめを放置している。信頼の置けない人間が上司になっている。さすがに我慢できなくなった。一部の人間たちのために非常に残念だ」と退職理由を述べた。現職の1人も「新たな犠牲者はいつ出てもおかしくない。大磯消防の将来が心配だ」と危惧する。災害対応の最前線に立つ役割を担うだけに、職場環境の改善が急務だと訴えている。

「大磯消防の場合、火事が少ないため、一人前の消防士になるには10年以上かかる」(二宮消防長)という。指導役のベテランや若手の退職は業務継続へ大きく影響する。現状について二宮消防長は「危機感を持っている」と話している。

【神奈川新聞】

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