新型コロナウイルス禍が続く中で、風水害に伴う避難所を安全に運営するため、海老名市が職員を対象にした研修に力を注いでいる。今月中旬まで座学研修、図上検討、実地訓練の3段階の研修会を開き、今後本格化する台風シーズンに備える。
座学研修は7月20、21の両日、えびなこどもセンター(同市中新田)などで実施。避難所を担当する職員を中心に122人が参加し、感染者と非感染者を区分するゾーニングを徹底することや、感染を防ぐガウンの着脱の仕方や食料の受け渡し方などを学んだ。
市危機管理課によると、感染を防ぐガウンは着るときよりも、ウイルスを付着させずに脱ぐ際の方が難しい、とされる。参加者らは2人1組になって手袋をしたまま互いのガウンを脱がせ、手袋を消毒した上で廃棄する方法などを学んだ。
感染者がいるレッドゾーン内の人に食料を渡す際には、食料を配る担当者が机などの上に食料を載せて離れ、ゾーン内の人に取りに来てもらう方法を実演を交えて体験した。
参加者からは「脱いだガウンにアルコールを吹き掛けて干すことで再度利用できる方法など、実践的なノウハウが役立った」といった感想が聞かれた。