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秦野市長選:古谷氏が3選、財政健全化など評価

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2014年1月19日(日) 23:11

当選が確実となり万歳三唱する古谷氏=19日午後10時21分、秦野市の事務所
当選が確実となり万歳三唱する古谷氏=19日午後10時21分、秦野市の事務所

任期満了に伴う秦野市長選は19日投開票され、無所属で現職の古谷義幸氏(66)が、いずれも無所属で元市議の高橋徹夫氏(65)、会社役員の岡本治郎氏(43)の新人2人を破り3選を果たした。

前回は無投票だったため、8年ぶりの選挙戦。目立った争点がない中、財政健全化を進めてきた2期8年の古谷市政に対する評価が問われる形となった。

古谷氏は、自治体の貯金に当たる財政調整基金の増加や公共施設の再配置計画などの実績を強調。「秦野を古い政治体制に戻してはならない」などと市政継続を訴えた。連合神奈川の推薦を受けたほか、地元選出の民主党県議や保守系を含めた幅広い党派の市議から支援を受け支持を広げた。

自民党の地元選出衆院議員、県議らが支援した高橋氏は、古谷市政を「貯金ばかりで何もやらなかった」などと厳しく批判。中学校給食の導入など具体的な政策を掲げて選挙戦を展開したが及ばなかった。

告示日に出馬を表明した岡本氏は、出遅れを挽回できなかった。

投票率は39・62%で、前々回を1・37ポイント下回り、過去最低だった1998年(39・46%)に次ぐ低水準だった。当日の有権者数は13万2797人(男6万6493人、女6万6304人)。

◆問われる集大成

17万市民のかじ取り役を決める8年ぶりの選挙戦で、有権者は古谷義幸氏が実践してきた「堅実な行財政運営」の継続を選択。事実上の一騎打ちとなった高橋徹夫氏が訴えた積極的な財政出動による「変革」への支持は広がらなかった。

高度成長期に建設され老朽化が進む公共施設を統廃合させる取り組みは全国から注目され、財政調整基金を就任時の3億円から35億円に増やすなど、古谷市政の堅実ぶりには多方面から評価の声が上がっていた。選挙戦でも幅広い党派から支持を受け、得票を順調に伸ばした。

ただ、地域経済の伸び悩みやコスト重視の行政運営に不満がくすぶっているのも事実で、まちの活力を渇望する声も少なくない。選挙公約でも、中学校給食の完全実施や保育料の引き下げなどを掲げた相手候補に比べ、具体的な政策が十分に示されなかった。今後は市民の声に耳を傾けるとともに、秦野の存在感を強める独自施策を打ち出す姿勢も求められそうだ。

「今回が最後の選挙」とも公言しており、求心力が低下する恐れも否定できない。新東名高速道路の開通や人口減少社会を見据え、「次世代にたすきを渡す」3期目。集大成の4年間でいかにリーダシップを発揮できるか、さらに問われることになる。

【投票総数】 52615

【有効投票数】 51895

【無効投票数】   720

【】

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