横浜市消防局が15日に発表した2013年の火災・救急概況(速報)によると、火災件数は前年比62件増の966件で、火災による死者は過去10年で2番目に多い36人(前年比15人増)だった。救急出場件数は約17万4千件で、過去最多を記録した。市消防局の担当者は「暖房器具などの火気を使用する機会が増える冬に、住宅火災による高齢者の死者が増加している」として、注意を呼び掛けている。
市消防局によると、火災種別では建物火災538件、車両火災59件、船舶火災2件、その他火災367件。主な出火原因は「放火(疑いを含む)」が308件で29年連続1位。2位は「たばこ」132件で、「こんろ」46件、「食用油過熱出火」43件、「ストーブ」27件と続いている。
火災による死者36人のうち、放火自殺を除く住宅火災による死者は29人。そのうち65歳以上の高齢者が24人と大部分を占め、出火時の状況は「一人暮らし」もしくは「家族などが外出して1人で在宅」が17人に上った。高齢者の死者が発生した住宅火災の出火原因は「こんろ」が4件(5人)で最も多く、次いで「ストーブ」3件(3人)、「ローソク」2件(2人)だった。
救急出場件数は前年比3484件増の17万3772件で過去最多。1日当たりの平均出場件数は476件となり、約3分に1回救急車両が出場した計算になる。搬送人員は15万1410人で、前年から2697人増加。65歳以上の高齢者が7万9448人と約半数を占めた。
月別の救急出場件数では、12カ月中7カ月で増加。降雪による転倒などが多発した1月のほか、猛暑で熱中症傷病者が相次いだ5月から8月にかけて、増加が目立ったという。
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