市民の自転車利用を促進しようと、小田原市は事故防止対策の強化などを目指す「自転車ネットワーク計画」案をまとめ、2月8日まで市民意見を募集している。その結果を踏まえて3月に計画を策定する。
市建設政策課によると、人口減少と高齢化を背景に、低炭素なまちづくりに配慮したコンパクトな市街地の再整備に向けた都市交通施策の指針を示すことが目的。市内の道路管理者、警察担当者、住民代表らからなる検討会を設置、昨年10月に作業着手した。
計画案によると、市民の自動車利用率は45・7%と高く、県内平均(29・1%)を上回っている。小田原駅周辺の国道1号や巡礼街道(市道)などの交通量は多く、利用の転換を目指す自転車に絡む事故が多発している実情もある。
そこで自転車の発集拠点とされる主要駅や大規模商業施設を中心に「ネットワーク路線」を選定、優先的に整備し、個別の対策を講じていく。選定指標として、(1)交通安全性(2)利便性向上(3)低炭素なまちづくり-などを定めた。
選定された路線は国道1号の山王橋交差点-早川口交差点、国道255号の成田南交差点-大井町境、巡礼街道の飯泉交差点-富士見橋際交差点、酒匂川サイクリングロードなど29区間。
ただ、事故防止に最も有効とされる自転車道、専用通行帯の新設などハード対策については、整備形態のイメージや課題などを示すにとどまっている。
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