横須賀市議会は12日、議場での発言が議会の名誉を汚したなどとして、小林伸行議員(無会派)に戒告の懲罰を科した。同市議会で懲罰を議決したのは初めて。
小林氏は10日の予算決算常任委員会で、下水道料金引き上げに関する審議の場で自身の案が配布できなかったことについて、「横須賀市議会には横須賀市議会の伝統や習わしがある。控室などで議論をし、すり合わせや根回しをしておくのが慣例。市民に見えない場所でも議論を深めるべきだった」などと発言。
これに対し、「あたかも密室政治を連想させるような発言。議会の外ですべてを決定しているような印象を与えたことは看過できない」(木下憲司氏=自民)と懲罰動議が出た。
修正動議も出せたのに行わなかったなどの批判も相次ぎ、特別委員会、本会議ともに全会一致で懲罰を科すことを議決。板橋衛議長が本会議場で小林氏に対し、「(議員は無礼な言葉を使用してはならないと定めた)地方自治法132条に違反し、横須賀市議会の名誉を汚した。議員の職責に鑑み、誠に遺憾」などとする戒告文を読み上げた。
小林氏は取材に対し「発言には、確かにおごりや虚栄心が見え隠れしており、反省しないといけない」と表明。一方で、「議会での物事の決め方は、議会の場で合意形成を行うことがもっとあってもいいと思っている」との認識を示した。
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