任期満了に伴う川崎市長選(10月13日告示、27日投開票)の立候補予定者による公開討論会が21日、川崎市国際交流センター(同市中原区)で開かれた。立候補を表明している3人が出席し、参加した約130人の市民らに自らの政策を訴えた。「川崎・市民フォーラムの会」(今井克樹事務局代表)の主催。
参加した立候補予定者は出馬表明順に、いずれも無所属の新人で、君嶋千佳子氏(63)=共産推薦=、元県議の福田紀彦氏(41)、元川崎市財政局長の秀嶋善雄氏(44)=自民、民主、公明推薦=の3人。
市長選で掲げる政策について、君嶋氏は「住民の暮らしを自治体として守り、子育て支援に手を差し伸べたい」と述べ、待機児童解消や中学校給食の導入、中学生までの医療費無料化などの実現を約束した。
福田氏は「教育こそ日本一の川崎にしたい。これからの川崎を担う子どもたちを育てるためには教育が第一」と話し、習熟度別クラスや中学校給食の導入、小学6年生までの小児医療無料化を訴えた。
秀嶋氏は「川崎市はこれまで課題を克服し、発展してきた。これからも市民の力を結集すればもっとよくなる」と述べ、待機児童の解消や病児・病後児保育の拡充、地域医療の充実を挙げた。
参加者からは学童保育や保育園のあり方など数多くの質問が出た。これからの川崎市のまちづくりへの考え方に関する質問に対し、福田氏は「将来の人口減に危機感を持っている。土地の再編をしないと今後、機能しない」との考えを示し、君嶋氏は「人口減の前に、一極集中的な開発が問題。規制緩和を改めなければいけない」などと答えた。秀嶋氏は別の会合に出席するため途中退席し、質疑には参加しなかった。
【】