松田町長選(8日投開票)に立候補している2候補を対象に、神奈川新聞社は政策アンケートを実施した。地域活性化や巨大地震などへの対策、町の将来ビジョンについて、本山博幸氏(43)、島村俊介氏(67)=届け出順=の考えを聞いた。
同町では、町内唯一のスーパーが2010年に閉店し、商店街に往時のにぎわいは見られなくなった。町民が買い物目的で町外に足を運ぶケースも多く、改善策が求められている。
本山氏は、既存の店舗を拠点化し、周辺の商店主らが商品を持ち寄って販売する「コミュニティーマーケット」や、トラックなどで町内を巡回して商品を販売する「巡回スーパー」の実施を掲げる。島村氏は、大手スーパーなど3社に出店を持ち掛けたが不採算を理由に実現に至らなかった経緯を踏まえ、「スーパーの誘致は現実的に無理」と指摘、「商店街の支援」に力を注ぐとしている。
県西部では東海地震や県西部地震など巨大地震への対策が急務だ。本山氏は「ハザードマップを作り直し、自助、共助の意識を高める訓練を自治会ごとに行う」。島村氏は「安心安全面には特に力を入れてきた。ソフト、ハード両面から取り組む」としている。
町の将来像については、本山氏は観光振興を進めた上での「国際的な町」などを提案、島村氏は観光資源を生かした「自然、文化、歴史を感じられる町」を描いている。
◆地域活性化
本山氏
松田のブランド力を向上させる。コミュニティーマーケットや巡回スーパーの設置支援。
島村氏
桜まつりに付加価値を付ける。寄地区の魅力を全国に発信する。スーパー誘致は現実的に難しいので商店街を支援する。
◆防災対策
本山氏
想定される被害をゼロベースで見直し、ハザードマップを作り直す。自助と共助の意識を高める訓練を自治会ごとに行う。
島村氏
安全安心面には特に力を入れてきた。さらに厳しい想定のもとでハード、ソフト両面から取り組む。
◆町の将来ビジョン
本山氏
箱根町のような国際的な町にする。スマートエコタウンとして二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない町にする。
島村氏
「住んでいてよかったと思える町」「町民が誇れる自然、文化、歴史を感じられる町」「小さくてもきらりと輝く町」を目指す。
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