高齢者の死因の3位となっている肺炎を予防しようと、相模原市は9月2日から、75歳以上を対象とした肺炎球菌の予防接種への助成を始める。長期の治療や入院を予防することで保健医療費の抑制につなげる狙いだ。
対象は、過去5年間に接種を受けていない75歳以上の高齢者のほか、60~74歳のうち内臓疾患での身体障害1級の認定者など。市内約250の協力医療機関で受けられる。費用8千円のうち、3千円が助成される。生活保護や市民税非課税などの世帯は、全額助成する。期間は12月末まで。
市疾病対策課によると、2012年の市内の肺炎による死者は403人で、このうち75歳以上は85%を占める。「肺炎は健康を崩す入り口」(同課)として、予防接種で高齢者の健康を維持するとともに、長期の治療や他の病気の併発により増大する保健医療費の抑制を図る。
01年から始めた65歳以上のインフルエンザ予防接種も負担一律千円で続けており、同課は「インフルと肺炎球菌の両方の予防接種を受けてもらうことで健康維持の効果はより高まる」としている。
事業費は13年度で約3360万円。同課は「利用状況や効果を見極めて対象年齢の拡大などをさらに検討したい」としている。
問い合わせは、市コールセンター電話042(770)7777。
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