
相模ダム(相模原市緑区)の改修工事に合わせ、県は展望施設を整備する。企業庁の事業に対する理解を深めることに加え、施設を観光などに活用し、地域振興につなげることが目的。工事期間中も見学の機会を設けるなど、「開かれたダム」を目指す。
1947年に完成した相模ダムは、発電と水道用水の供給を行っている。建設から70年以上が経過し、ダム機能を維持するため、県は2024年度から大規模な改修工事を予定。展望施設も、その工事の中で下流側に設けられる。
現在の相模ダムは、上部を歩くことはできるが、展望施設は設置されていない。これまでも、ダムや発電所を巡るバスツアーや見学会を開催して好評だったほか、「ダムを見たい」という個人からの問い合わせもあるなど、関心は高い。
また、改修工事は発電と水の供給を止めずに行うため、約15年間(38年度まで)にわたる大掛かりなものになる。その期間中も、工事の状況が見学できる機会を設ける予定だ。
大竹准一企業庁長は「ダムや発電所を実際に見てもらい、事業の役割や歴史、重要性について理解を深めてもらうことが大切」と説明。その上で「観光資源としてのポテンシャルにも着目し、地域と連携しながら開かれたダムや発電所を目指した取り組みをさらに進める」とした。
同日の県議会本会議で、京島圭子氏(かながわ国民民主党・無所属クラブ)の代表質問に答えた。