横浜市戸塚区は7日、ドメスティックバイオレンス(DV)やストーカー行為などの被害防止を目的に住所開示制限を求める市民提出の書類1件を紛失したと発表した。提出した市民の現住所と以前の住所のほか、居場所を知られたくない相手方の氏名や住所などが記されている。紛失による二次被害は出ていないという。
同区は「一層の個人情報の管理が求められる案件で大変申し訳ない」としている。
同区によると、紛失書類は、DVなどの被害者が危害を加えられる恐れがある相手に自身の住民票や戸籍の付票が交付されないようにするための申し出書。8月13日、戸籍課が受け付け、同16日にこども家庭支援課に届けた。本来は同課が申し出を認めるか意見を付けて戸籍課に戻す必要があるが、こども家庭支援課は同23日に該当の申し出書を含め3件を封筒に入れて返却したとする一方、戸籍課は該当の申し出書を除く2件しか受領していないと主張している。
戸籍課が同30日にこども家庭支援課に手続きの進捗(しんちょく)を確認し発覚。同区は今月5日、申し出た市民に謝罪し、開示制限の決定通知を送った。