県教育委員会は15日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため2020年度実施の公立学校教員採用試験を一部変更する、と発表した。模擬授業や実技試験は中止する。
7月12日の1次試験では、密集を避けるため5会場から16会場に増やして分散実施する。さらに、試験時間を短縮するため2次試験の内容で同日実施する論文を中止する。
2次試験は8月7~31日の期間を同10~15日に短縮し、受験者には期間内の1日を指定する。模擬授業と実技試験は十分な感染防止対策を取ることが困難として、中止する。対象の実技の教科は中学、高校の音楽、美術、保健体育、家庭、英語と、中学の技術。
県教委教職員人事課は、専門性を測る試験については個人面接の質問内容などを工夫し、実技能力は採用後の研修でフォローする、と説明している。
県教委の公立学校教員採用試験は、政令市を除く市町村立の小中高、特別支援学校および県立学校が対象で、高校と養護教諭については横須賀市教委と共催する。19年度実施試験では県内外から1次5261人、2次2817人が受験した。
県教委は、今後の感染状況によりさらに変更する可能性もあるとしている。