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会期短縮、一般質問取りやめ… 感染拡大、地方議会に余波

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2020年3月21日(土) 05:00

傍聴自粛要請を受け、別室でインターネット中継を傍聴する市民ら=横須賀市議会
傍聴自粛要請を受け、別室でインターネット中継を傍聴する市民ら=横須賀市議会

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県内の各議会では、定例会の会期短縮や一般質問の取りやめなどが相次いでいる。感染拡大予防や、感染者への対応に追われる行政が業務に集中するためだ。しかし、3月定例会は新年度予算案を審議する1年でも重要な議会でもある。「非常事態」に理解を示す議員がいる一方で、貴重な議論の場を失い「議会の質問は、そんなに軽いものなのか」との声も聞かれる。

「苦渋の決断」

 「職員には全力で感染防止に取り組んでほしい。市民の安全、安心を最優先にするために苦渋の決断」

 定例会の日程を10日間短縮し、一般質問を中止した相模原市議会の石川将誠議長は理由を説明し、理解を求めた。同市は県内で最も感染者数が多く、職員は対応に追われている。

 しかし、あるベテラン議員は「我々は何のためにいるのか。議会とは何かという問題が突き付けられている」と反発。若手の1人は「時間を短くしたり、緊急対応に当たる市幹部への質問を制限するなどやり方はあるはず」と首をかしげる。

 秦野市や厚木市、大和市、箱根町なども一般質問を取りやめた。「議員に感染がまん延していないなら、何か対策を取って開くべき。安易な決定だ」(厚木の市民団体女性)と批判的な声も多い。一方、「多くの人が集まることのリスクと感染予防に追われる職員に配慮する面からは仕方ない」(綾瀬市議)と判断は分かれる。

ネット中継で

 県議会や横浜市会などは日程を変更しておらず、予定通り行う議会はあるが、傍聴にはマスク着用を求める議会があるなど感染予防対策には苦慮している。委員会を広い議場で開催したり、傍聴席入口を終日開け、執行部側の席は入れ替わるたびに消毒したりする議会もある。

 また、市民に傍聴自粛を要請している議会も目立つ。いち早く傍聴の自粛要請を決めた横須賀市議会は「傍聴席は隣同士の距離を十分に取れず感染リスクが高く、消毒液不足などで対策を取ることができない」(同市議会事務局)と説明。代わりにインターネット中継での傍聴を求めた。

 市役所を訪れ、ネット中継を見たある市民は「こういうときだから理解できる」と話す。ただ、横須賀市民オンブズマン(一柳洋代表)は「傍聴は主権者の参政権で知る権利の保証だ」「(市内で感染が広がるまで)段階的対応が取れた」などとした「抗議声明」を市議や市民向けに出した。

書面で答弁を

 元自治体職員で、地方自治が専門の関東学院大法学部の出石稔教授は「コロナウイルス問題が最重要かもしれないが、他にも大事なことはある。コロナウイルスを全ての理由に取りやめてしまうのはどうか」と指摘する。

 一般質問の中止については「質問の機会が奪われるのは気にはなるが、事情を考えれば許容されるのでは。ただし、変わる手立てを考えるべきではないか」と述べ、「国会質問主意書のように書面で質問と答弁を交わし、公開するといったやり方もある」と提案した。

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