葉山町は2010年から稼働を停止している町クリーンセンター(同町堀内)のごみ焼却施設を解体し、跡地に生ごみ資源化施設を整備する。燃やすごみに分類される生ごみの焼却量を減らすとともに、広域処理の枠組みで逗子市の生ごみを受け入れる計画。
新施設は、昨年12月に県を通じて国に提出した「逗子・葉山地域循環型社会形成推進地域計画」で整備の方針を示した。1日当たり10トンの生ごみを微生物の働きで堆肥化する。
23年度からの稼働を目指し、18年度は関連経費3300万円を予算計上して整備計画の策定や敷地の測量を行う。工事は20~22年度に行い、事業費は国の交付金も活用した上で12~13億円を見込んでいる。資源化施設のほか、植木剪定(せんてい)枝や可燃ごみのストックヤードも整備する。
ごみ焼却施設は老朽化と排水から基準値超のダイオキシンが検出されたことから稼働停止となっており、し尿処理施設とともに解体される。
町と鎌倉、逗子の2市1町はごみ処理の広域連携で16年7月に覚書を締結。町は生ごみの資源化・減量化を目指し、将来、逗子市から生ごみを受け入れて共同で資源化する計画がある。
ごみ焼却施設が停止しているため、町内から出る可燃ごみは民間業者に委託して処理されてきたが、昨年7月からは試行的に逗子市が月400トンを目安に受け入れている。4月以降は事務委託として可燃ごみの全量を同市が、町は同市のし尿・浄化槽汚泥を全量受け入れる。