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「書き換えあり得ぬ」 自治体職員からも厳しい目

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2018年4月1日(日) 02:00

証人喚問のため国会に入る佐川宣寿前国税庁長官=27日午前
証人喚問のため国会に入る佐川宣寿前国税庁長官=27日午前

証人喚問のため国会に入る佐川宣寿前国税庁長官=27日午前
証人喚問のため国会に入る佐川宣寿前国税庁長官=27日午前

 「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざん問題へ、厳しいまなざしを向ける自治体関係者は少なくない。藤沢市の幹部OBはかつて市政を揺るがし、訴訟にまで発展した土地取引の問題に重ね合わせ「今正さないと、とんでもないことになる」と危機感を募らせる。一方、公文書に手を加えるという国民への背信行為に職員らは「あり得ない」「指示があったとしか思えない」と批判の声を上げている。

 証拠として残した公文書がないものとされ、ものを言える職員が少なくなっていく。「10年近く前、身をもって体験したことが、国で起きていることに驚きと同時に恐ろしさを感じる」。藤沢市で部長職などを勤めた沖山登志雄さん(66)はこう語る。

 市の依頼に基づき、市土地開発公社が善行地区の農地を市内の地権者の男性から先行取得したのは2009年1月。その数カ月後、市議会などからの指摘で大きな問題へと膨らんでいくが、沖山さんは公社が取得した当時、経済部長として渦中にいた。

 「市民農園に活用を」という地元の陳情に対し、当初は、経済部の担当課が取得の必要性はないと判断。しかしその後、当時の市長らに推し進められ、公社は地権者の購入価格が3千万円だった農地を1億850万円の値で取得することになる。

 市議会の百条委の設置などを経て、この問題は、12年7月に横浜地裁が農地買い取りの差し止めを命じた判決が確定、一区切りがついた。司法は「具体的な使用計画も定まっていない段階で緊急に取得する必要があったとみることは困難」などと指摘。市が公社に依頼した価格も「適正価格の4倍程度の著しい高額」とし、裁量権の乱用があったことも認定した。

 議会などで農地購入の不当さを訴え、市上層部と対峙(たいじ)した沖山さんらの主張が正しかったことが認められた。ただ、その間、政治と行政の関係の危うさを何度も見させられてきた。

 経済部の担当課は農地問題の経緯を公文書として作成、記録として残した。しかし、沖山さんが「ある意味『証拠品』」と言う文書は、一度は市上層部に「不存在」とされた。疲弊していく職員も目にしてきた。

 「市でいえば、市長を頂点に、副市長、部長と政権を支える人は、不祥事のようなことが起きることをとても気にするし、不都合な事実は隠そう、収めようとする。批判したり、異を唱えたりしても声は消されていく」。あの頃の市と、国の今が重なって見える。いや、保守系の一部議員も疑義を呈した市の状況の方がましかもしれない。

 前国税庁長官の佐川宣寿氏は交渉記録を廃棄したとする答弁をしていたが、改ざん前の決裁文書には交渉の経緯が記されていた。「善行土地問題と同様、あるものをないものにするためにはどうしたらいいのか、つじつま合わせのようなことがなされていたのではないか」と疑念を深める。

 「こんなことが許されてしまったら、もう何でもできてしまう。古くさい言葉かもしれないが、正義がないがしろにされている。私たち国民はこの問題をこれからも厳しい目で見ていかなければならない」


異口同音「書き換えあり得ぬ」


 「われわれの常識では、公文書の書き換えはあり得ない。書き換えなど口にする者がいたら、普通は他の職員が犯罪だと止める。公務員にとって公文書はそれだけ重いものだ」。川崎市の幹部は語気を強める。

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