国土交通省は観光地における渋滞対策の実証実験を行う鎌倉市で、次世代型の自動料金収受システム「ETC2・0」を設置し30日、運用を開始した。車の流動状況データを取得し、混雑状況の分析などに役立てる。
ETC2・0は、鎌倉簡易裁判所(同市由比ガ浜2丁目)前の県道21号に1基設置。ETC2・0を搭載している車両から位置や速度、経路などの情報を毎日取得する。
得られたデータは、季節や時間ごとの混雑状況や、渋滞の原因分析に役立てる。今後、JR北鎌倉駅周辺にさらに1基設置する予定で、国交省や県、市、有識者らでつくる「鎌倉エリア観光渋滞対策実験協議会」でスケジュールなどを検討していく。
国交省は昨年9月、観光地を走行する車に課金する「エリアプライシング」を視野に、同市を実験実施地に選んだ。同市も独自に車両課金の導入を検討してきた。