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観光と産業の新拠点に
横須賀水道・半原水源地 愛川町が跡地取得へ

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2018年2月26日(月) 16:54

日本の近代化を支えた水道施設「横須賀水道・半原水源地」の跡地=愛川町半原
日本の近代化を支えた水道施設「横須賀水道・半原水源地」の跡地=愛川町半原

 日本の近代化を支えた水道施設「横須賀水道・半原水源地」(愛川町半原)の跡地について、同町が横須賀市から約9千万円で買い取ることで大筋合意した。両自治体は議会の承認などを経て2017年度中に売買契約の成立を目指す方針。跡地は敷地面積約3万5200平方メートルを有し、観光資源として存在感を増す宮ケ瀬ダムにも近いため、町は観光と産業が連係した新たな拠点として整備したい考え。

 同水源地は、愛川町を流れる中津川から水を取り込み、53キロ離れた横須賀の逸見(へみ)浄水場まで水を送っていた水道「半原系統」(1921年完成)の上流側の施設。横須賀軍港などで使うため引かれた旧海軍の軍用水道がルーツで、戦後は横須賀市民の上水道の役割を果たした。しかし水需要の減少や施設老朽化などで2007年に取水をやめ、15年2月に廃止となっていた。

 半原系統が日本の近代化に果たした役割の大きさを鑑み、横須賀市でも同水源地の活用法を模索したが、「市から遠隔地にあり、市民による活用を促進するのが難しい」と判断。一方、地元の愛川町は「町の再活性化につなげる新たな拠点づくりに生かしたい」と着想。両者で協議を重ね、今月5日に売買を進める上での基本事項をまとめた協定の締結に至った。

 愛川町は18年度当初予算案に「半原地域における観光・産業連携拠点づくり」の事業費として跡地の取得費用を含め約1億1400万円を計上。今後、市町はそれぞれの議会で予算案の承認、さらに町は財産の取得に関する議決など必要な手続きに入る。

 跡地の利活用を通じた町経済の活性化を目指す愛川町では、17年度中に基本計画を策定する予定。小野澤豊町長は20日の会見で、「町民の子や孫といった次の世代に誇れるような形に活用しながら(新たな拠点として)つくりあげていきたい」と語った。

 
 

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