秦野市は6日、静岡県小山町と地域経済活性化を目指した連携協定を結んだ。両自治体には2020年度末に新東名高速道路のスマートインターチェンジ(IC)が完成予定で、工業系団地の開発による企業誘致や観光振興など、県域を越えた経済圏の発展が期待されている。
両自治体間を移動するには国道246号を使って車で1時間ほどかかるが、新東名高速完成後は15分ほどに短縮される。道路完成前に経済的なつながりを深めようと、秦野市は県外の自治体と初めて経済連携協定を結ぶことになった。
協定締結を機に定期的な協議の場を設け、情報交換、共有を進めていく。観光面では小山町の富士山、富士スピードウェイと、秦野市の丹沢、鶴巻温泉の観光名所が協力した観光振興キャンペーンなどを想定。また、小山町が整備中の工業系団地が秦野市民の通勤圏となることから、雇用確保でも協力する。
秦野市は人口減少による経済の縮小が懸念されることから、スマートICの整備を契機に県域を越えた新たな経済圏の可能性に期待する。
同日、小山町総合文化会館(同町)で協定締結式が開かれ、秦野市の古谷義幸市長と小山町の込山正秀町長が書面を交わした。
古谷市長は「新東名高速道路により15分で交流が可能となる。県域を越えた新たな経済圏を創出し、小山町と秦野市の持続的な発展につなげたい」、込山町長は「末永く協力したい」とコメントした。