新学習指導要領で、2020年度に「プログラミング教育」が小学校で必修化されるのを前に、愛川町教育委員会は本年度、町立小学校用の教材に、ロボット製作キットを採用した。児童や教員に少しでも早く授業に慣れてもらうのが目的。児童はロボットを意図した通りに動かすため、楽しみつつも真剣に、タブレット端末でプログラムを作成している。

町立中津第二小学校(同町春日台2丁目)で16日、5年生のプログラミングの授業が公開された。
5年生は、タブレット端末などで入力したプログラムに従って動く、デンマークの玩具大手「レゴ」が開発した教材用のロボット製作キットを使用。車型のロボットを、3メートル先の枠内に入れるためのプログラムを作成した。児童は左右のタイヤが回転する回数や方向に頭を悩ませ、試行錯誤を繰り返した。見事に“車庫入れ”に成功すると、歓声が上がった。
同校の担当者は「自分が作成したプログラム通りに、ロボットが目の前で動くことを実体験できる」と授業の意図を説明。必修化に向け、「論理的思考力や課題解決力が身に付くような授業に取り組んでいきたい」と意気込む。
町教委は19年度、プログラム作成用に、既に町立小中学校に導入していたノートパソコン40台をタブレット端末に切り替えた。さらに約360万円をかけ、小学校6校にレゴのキットを計60台配布。1台を児童3、4人で利用する計算だ。
町教委指導室は「教員も児童もプログラミングの考え方に少しでも慣れた状態で、必修化のスタートを切りたい」と説明している。