個人情報を含む県の行政文書を記録したハードディスク(HD)が流出した問題で、県は20日、所在不明となっていたHD9個のうち5個が見つかったと発表した。ネットオークションの落札者2人から連絡があり、県職員が回収した。県は「新たな流出は確認されていない」としている。
県によると、データ消去を請け負ったブロードリンクの元社員の男が、盗んだHD18個をオークションサイトに出品。9個を情報提供者が落札し、残り9個は3人が落札していた。
県から依頼を受けたサイト運営管理者のヤフーが18日、落札者3人に回収を呼び掛けるメールを送ったところ、同日中に関東と関西在住の2人から県に連絡があった。19日に県職員が出向いて計5個を回収した。
関西に住む1人は2個を落札。うち1個のHDが適切に作動しなかったため市販の復元ソフトを使用したところ、一部データが出たが削除した。関東在住者は、3個のHDに写真を保存するなどしていたという。
残る4個を落札した1人からは、連絡がないまま。県の担当者は、回収に応じた2人やヤフーへの謝辞を述べるとともに、「一部ではあるが回収できてほっとしている。ヤフーからメールが届いている落札者は県に連絡してほしい」と話した。