県議会第3回定例会は28日、本会議を開き、自民党の加藤元弥(横浜市西区)、立憲民主党・民権クラブの松本清(同市泉区)の2氏が代表質問に立った。
台風19号による豪雨で県が緊急放流した城山ダム(相模原市緑区)について、黒岩祐治知事はダムの洪水調節機能の強化に向けた検討を始める考えを示した。
県は緊急放流を実施する前日までに、あらかじめ貯水量を減らしておく「予備放流」を実施。開閉ゲートから放流できる下限近くまで水位を下げたが、水道や発電用水として蓄えている分を放流する「事前放流」まではしなかった。
知事は洪水対策には事前放流が効果的との認識を示しつつも「現状より低い位置に放流口を新設しなければならず、それが現実的かどうか。国や専門家の意見も聞きたい」と説明。下流への放流量を増やしてダムの水位上昇速度を抑える方法なども検討するとした。
さらに、台風19号の大雨では東日本を中心に河川の氾濫が相次いだと指摘。河川の流下能力を最大限確保するため、護岸や遊水池の整備、河川に堆積した土砂や樹木の撤去にも重点的に取り組むとした。