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「未病」アプリで測定 県など開発 20年3月に無料提供

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2019年11月20日(水) 12:00

未病をテーマに国内外の研究者らが講演やパネル討論を行った「ME-BYOサミット神奈川2019」=横浜市西区のパシフィコ横浜
未病をテーマに国内外の研究者らが講演やパネル討論を行った「ME-BYOサミット神奈川2019」=横浜市西区のパシフィコ横浜

 神奈川県は、健康と病気の中間状態とされる「未病」について、個人の健康状態や将来の疾病リスクを「未病指標」として数値化するシステムを開発した。スマートフォンアプリで2020年3月末から無料提供し、3年間で15万人の利用を目指す。急速な高齢化に伴う社会保障費の増大が懸念される中、手軽な測定システムの普及で県民の健康寿命を延ばしたい考えだ。

 計測できるのは、(1)生活習慣(2)認知機能(3)生活機能(4)メンタルヘルス・ストレス-の4領域。この中から性別や年齢、BMI(身長・体重)、歩行速度のほか、「階段の昇降は困難か」といった設問の回答などを入力すると、各領域と総合の指標が100点満点で表示される。メンタルヘルスは、音声をスマホに吹き込むとストレス状態などが判別できるという。

 数値は高いほど健康で、低いほど病気の可能性が高い。ライフサイクルの改善、継続、悪化に応じた未来予測も示すことができ、生活改善を促していく。


アプリに表示される未病指標のイメージ(県提供)
アプリに表示される未病指標のイメージ(県提供)

 県が導入している無料のスマホ用アプリ「マイME-BYOカルテ」に取り入れ、月1回程度の測定を想定。2022年度までに県民以外も含む計15万人の利用を目標とし、今後は利用特典なども検討する。

 県は17年9月、「未病指標の社会システム化に向けた研究会」を設置。大学や企業などと連携し、3年間で事業費約4千万円かけてシステムを開発した。

 未病指標は、今月13、14日に箱根と横浜で開かれた国際シンポジウム「ME-BYOサミット神奈川2019」で県が発表。研究会の座長を務める松本洋一郎・東京理科大学長は14日の特別講演で「未病の推進には科学的なエビデンスが重要。自身の状態を見える化することで行動変容が起きてくる。それからどう変わってきたかを把握することで行動を継続するというサイクルを回していく」と述べた。

 
 

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