徳川家康の外交顧問を務めた英国人ウィリアム・アダムズ(日本名・三浦按針)にゆかりのある横須賀市など4市はこのほど、按針を題材にした大河ドラマの制作をNHKに要望した。
横須賀、静岡県伊東、長崎県平戸、大分県臼杵の4市でつくる「ANJINプロジェクト連絡協議会」の要望は今回が6回目。4市長と4市議会議長らがNHK放送センター(東京都渋谷区)を訪れた。
要望書では「グローバル社会に生きるわれわれが按針の人生や家康との出会いから学べるものは数多くあると確信している」と説明。按針の功績や魅力を知ってもらえるよう取り組んでいる同会の活動や、昨年4月から始めた署名が4万7278人分集まっていることなどを紹介した。
横須賀市の上地克明市長は「現在ダイバーシティ(多様性)が大事といわれているが、外国人(按針)が為政者、領主となったのは横須賀が初めてではないか」などと意義を訴えた。
NHKの佐藤高彰制作局長は「按針を今の時代で見るポイントや視点を提示してもらった」とした上で、制作の可能性について「どういうメッセージを送るのか、1年間ドラマとしてのストーリーを作れるか、視聴者のニーズなど複雑な方程式で決めていくもの」とだけ答えた。