ヘイトスピーチに刑事罰を科す条例素案に関して川崎市が募集中のパブリックコメントについて、福田紀彦市長は6日の定例会見で「市内外から相当数の意見が寄せられている。慎重に捉え、しっかり受け止めていきたい」と述べた。
6月に公表した素案では勧告、命令に反して差別的言動を繰り返した者に50万円以下の罰金を科す。規制するヘイトスピーチは「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」と明記。場所や方法、類型から対象を絞り込み、審査会や司法機関の判断を経るなど表現の自由を過度に侵害しないよう工夫がなされている。
「全国初の罰則条例であり、関心の高さは感覚的に想定していた」と福田市長。記者から「反対する人には『日本人ヘイト』との主張もあるが」と問われると、「素案を見ていないと思われる意見がかなりある。素案を読んだ上でパブコメを求めている」と話した。パブコメは9日まで募集している。