第3管区海上保安本部(横浜)は6日、管内で7、8月に発生した海難状況(速報値)を発表した。海浜や船舶などでの人身事故に遭った人は107人で前年から36人減ったものの、飲酒後の遊泳中の事故が目立った。
100人を超えるのは、統計が残る直近の10年連続。
そのうちマリンレジャーに伴う事故は61人(昨年比32人減)。遊泳中は37人で、うち飲酒者は11人で3割を占めた。海水浴場以外での遊泳者は18人で、離岸流によるとみられる漂流者は8人だった。
人身事故による死亡・行方不明者は34人(同22人減)。うちマリンレジャーに伴う事故が16人で、8人(うち飲酒3人)が遊泳中だった。マリンレジャー以外が12人、船舶乗船中が6人だった。
一方、船舶事故のうち小型船舶の事故が最も発生数が多く、操船不適切・見張り不十分による衝突が12隻(29%)、整備不良や点検不足による機関故障、バッテリー過放電が各7隻(17%)の順で多かった。
今夏の海難が減少したことについて、3管は「8月上旬から中旬にかけて雨が続き、マリンレジャーへの出足が少なかったからでは」と分析している。
静岡県磐田市の遠州灘では9月3日、サーフィン中の男性がサメとみられる生き物に左足をかまれる事故が起きており、秋季以降もマリンレジャーに伴う事故に注意を呼び掛けている。