民進党代表選の結果に、同党の県内議員はさまざまな受け止めを口にした。新体制の在り方について見解に隔たりがある上、「(両候補は)どっちもどっちだった」と冷めた声もあり、支持率低迷にあえぐ党の再生の厳しさをうかがわせた。
「(落選した)昨年の代表選以降、こつこつ努力してきた成果」。前原氏の圧勝に喜びをにじませたのは、同氏側近の神山洋介氏(衆院比例南関東)。「今後は国民の声なき声に寄り添うことが何より大切。本人も分かっている」と話した。
同じく前原氏を支持した青柳陽一郎氏(同)は「『挙党態勢』『全員野球』という内輪の論理は捨て、代表選で訴えたことを実行していくべきだ」と主張。
離党した細野豪志氏に近い後藤祐一氏(衆院16区)も「解党的出直しを期待する。そうしなければ支持率は上がらない」。共産党との選挙協力の見直しなど、根本的に変われるか見守る姿勢を示した。
一方で、本村賢太郎(衆院比例南関東)と真山勇一(参院神奈川選挙区)、石上俊雄(参院比例)の各氏は「挙党態勢が大切」と声をそろえ、党内融和を最優先すべきと主張した。
新体制での党運営について意見が分かれる中、社民党出身で前原氏の推薦人に名を連ねた阿部知子氏(衆院比例南関東)は「子どもの生活格差が拡大している危機感を国民と共有し、是正策を強化・充実させなければいけない」と強調。最優先で対応する必要性を説く一方、個別政策を巡る党内意見の隔たりには「現実的な妥協点をつくるべき」と述べた。
代表選で第三の候補擁立を模索した江田憲司代表代行(衆院8区)は「安倍自民党との違いを理念政策で示してほしい」と新執行部に注文し、自身は「一兵卒に戻り、党の在り方を見つめ直したい」と語った。