海老名市は、家庭系ごみの一部有料化と戸別収集を9月30日から導入するのに向けて、全職員数の3分の2相当の約480人を対象にごみ収集の実体験研修を実施する。市民に新たな負担を求める施策を実施するのに当たり、全庁的に収集業務への知識と理解を深めるのが目的。消防など専門業務のある職員や傷病中の職員らを除くが、幹部級職員も参加する。
全体の研修期間は、戸別収集などの導入初日の9月30日から年度末の3月31日までの154日間。この期間内で対象職員は原則2~3日、収集業務に当たる。
時間は各日7時間ほど。研修中の職員は現業の収集作業員とともに3人組で収集車に乗り込み、担当地域で戸別に出されたごみを回収して回る。
市は、研修について「多くの職員が当事者であることを再認識すること」と説明。研修中は収集業務に集中するが、市民からごみ出しに関する困り事や質問などを受けた場合、所管の環境課に橋渡しもする。
幹部級職員も参加することに関しては庁内や一部市議から疑問の声も出ているが、内野優市長は「幹部がやらないと職員がついてこない」と実施する考えだ。
今夏にも対象職員向けに作業の流れや注意点を伝える説明会を開き、研修開始に向けた準備を進める。