
政界再編に向けた動きが注目される無所属の松沢成文氏(59)=参院神奈川選挙区=が17日、神奈川新聞社のインタビューに応じた。小池百合子都知事や日本ファーストの会などと連携し、国会議員5人以上で年内に新党を立ち上げる意向を表明した。
-なぜ新党か。
「7月の都議選で、自民党でも民進党でもない第三極を望む大きな中間層があることが証明された。それに近い立場の政治家が、期待に応えるのは使命。ただし、小池新党の国会支部ではだめ。政策、理念、人材を確立した上で、小池さんと方向が一緒であれば大いに連携したい。年末までにはつくらないといけない」
-具体的なパートナーは。
「民進を離党した長島昭久さんと細野豪志さん、日本ファーストの会を立ち上げた若狭勝さんとは一対一で意見交換している。みんなで集まり、新党のあり方やスケジュール、戦略を議論しようと提案している。渡辺喜美さんとは、みんなの党で大げんかして以来あまり連絡を取っていない。その他数人の国会議員と今後について話している」
-譲れない理念、政策は何か。
「憲法を柔軟に見直すのが第一条件。具体的にどこかはともかく、一字一句見直さないという考えは絶対に採らない。自衛隊をきちんと位置付けるべきだし、細野さんが言うように地方分権が進むような条文も必要だ。2点目は経済政策。アベノミクスは失敗で、新しい施策を考える方向で合意できるかどうか。エネルギー政策の方針をきちんと打ち出すことも大切だ」
-自民、民進との違いは。
「自民は業界団体、民進は労働組合。結局、しがらみとお金で動いてしまう。人材も自民は2世、3世、官僚出身者ばかり。民進も半分ぐらいは労働組合の関係者だ。新党はお金を使わない政治を実践し、しがらみを断つ。公募でさまざまなフィールドで活躍した人を発掘する。党は公認料も供託金も用意しないが、求心力があれば人は集まる。重要法案以外は党議拘束を外すとか新しいスタイルも必要だ」
-新生、新進、民主など7政党を渡り歩いた。
「ブームが起きたこともあったが、リーダー同士のけんかや金銭スキャンダルなどで崩壊した。新党を持続させることの難しさを経験した。この年になって同じ失敗をしてもしょうがない。今度は持続可能なものにしないと意味が無い」
-県知事を務め、都知事選にも挑戦した。今後は国会議員一本か。
「分からない(笑)。新党づくりに失敗して落選するかもしれないし。第三極を第二極にし、政権を取るのが理想の姿、夢。あと2、3回の総選挙を経てだんだんと大きくしたら僕の政治生命は(年齢的に)終わり。日本の政治にいいインパクトを残せたらいい」





