昨年3月に完了した米海軍厚木基地(大和、綾瀬市)から岩国基地(山口県岩国市)への空母艦載機移駐によって騒音被害が増大したとして、山口県の村岡嗣政知事と岩国市の福田良彦市長らは6日、政府に防音対策の拡充などを要望した。
村岡知事らは外務省を訪れ、移駐後の実情を説明。基地周辺の比較可能な地点では、8割の地点で昨年度のうるささ指数(W値)が2012年度からの5年間の平均より高くなったことを資料で示し、「特にFCLP(陸上空母離着陸訓練)前後に多くの苦情が寄せられた」などと訴えた。飛行訓練の緩和や分散など騒音の軽減措置のほか、住宅防音工事の対象拡大も求めた。
対応した辻清人外務政務官は「騒音は地元で大きな問題だと認識しており、住民に与える影響を最小限にとどめるよう米側に申し入れている」と述べた。防衛省も訪問し、岩屋毅防衛相にも要請した。