安倍晋三首相とトランプ米大統領は28日午前、海上自衛隊横須賀基地(横須賀市)を訪れ、事実上の空母への改修が決まっている「いずも」型の護衛艦「かが」を視察した。防衛省によると、米国大統領の海自横須賀基地訪問は初めて。両首脳がそろって乗艦することで、強固な同盟関係を国内外にアピールする狙いがある。
トランプ氏は日米の隊員約500人に訓示し、「横須賀は米海軍艦隊と同盟国の艦隊が並んで司令部を置く世界で唯一の港」と強調。横須賀の米軍と海自は「我々のパートナーシップの力の証だ」と訴えた。
また、同日朝に川崎市多摩区で女子児童を含む多数が刺され死傷者が出た事件にも言及。「事件の被害者に祈りをささげたい」と述べた。
安倍首相も訓示し、「地域を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中で、平和と安定を守るとりでとなる日米隊員のますますの活躍を大いに期待している」と呼び掛けた。
両首脳は東京からそれぞれ別のヘリコプターを使って甲板に着艦。トランプ氏は海自基地の後、米海軍横須賀基地(横須賀市)にも訪れた。
トランプ氏の訪問に合わせ、基地周辺では神奈川県警が不審物がないかを確認するなど、警備体制が強化された。