川崎市教育委員会の小田嶋満教育長は1日、就任会見を開き、抱負を述べた。「時代の変化に対応するため、教育に期待されることは大きい」との認識を示し、市の教育行政の柱である人権尊重教育を推し進めていく考えを示した。
-一番の課題は。
「学校の基盤は安全・安心。虐待やいじめ、不登校といったSOSをどうキャッチし、対応するか。教員含めて大人が感度を高め、一人一人の情報を積み重ねることでSOSが見えてくる。(中1の男子生徒が殺害された)多摩川での事件の教訓だ。学校内や家庭、福祉などの関係機関としっかり連携していきたい」
-大切にしたいものは。
「川崎市の教育は人権尊重教育をベースにしてきた。誰もが安心して暮らせる共生、そのための人間づくりが一番大切だ。(長年積み重ねられている)川崎区桜本地区の実践は川崎の財産。全市的に波及できるようにしていきたい」
-市も差別をなくすための条例づくりを進めている。
「ヘイトスピーチを含め誰もが安心して暮らせるよう、教員も社会情勢に目を向けていく必要がある。学校レベルでもどんな教育が求められているか踏まえながら、人権尊重教育、共生教育を進めていくことだ」
-働き方改革については。