小田原市が検討する「芸術文化創造センター」の整備事業に絡み、ともに老朽化した市民会館の後継施設として計画された、前市長時代の「(仮称)城下町ホール」と、今回見直しとなったセンターで、計約5億円が無駄になったことが15日、分かった。
約5億円の内訳は、ホールのための道路の付け替えと設計に約3億円、センターが実施設計と基本設計の作成費約2億円。道路は用地拡張で廃道となり、実施設計などは建設費を減額するために採用できなくなった。ただ加藤憲一市長は「実施設計は採用できなくても、できる限り生かす」との考えを強調した。
一方、センターの予定価格が約73億円と当初より膨らんだ要因について、資材価格の高騰という外的要因に加え、関野憲司文化部長は「設計者に委ねすぎたという点が確かにあると思われる」との見解を示した。
ともに15日の市議会9月定例会の本会議で、佐々木奈保美氏(新生クラブ)の一般質問に答えた。