10月22日投開票の川崎市長選で、川崎地域連合(綱島和彦議長)が再選出馬を表明した福田紀彦市長(45)を支援する方針を決めたことが4日、分かった。推薦や政策協定を巡って市長と意見交換を近く行う方向で調整している。
関係者によると、地域連合は6月上旬、福田氏の支援方針を確認。過去2回の市長選に出馬した福田氏に対しては、いずれも他の候補を推薦したが、福田市政の評価を踏まえ判断したもよう。
ここ数年は両者の関係は良好で、福田市長が毎年の大会やメーデーに出席し、市の政策制度要求にも丁寧に対応してきた。今年1月の連合神奈川の新春の集いにも初めて参加した。
ただ、福田市長は前回市長選で政党や団体の推薦を受けておらず、今年3月末の出馬表明時も「協力はありがたいが、現時点で推薦を求める考えはない」とも発言。連合側は推薦決定により統一的な支援体制を組みたい意向で、市長との意見交換で詰めたいもよう。折り合えば、推薦決定を連合神奈川、連合本部に上申していくとみられる。
市長選を巡っては、自民党市連が、現職の再選を支持する「川崎の発展を考える会」(会長・山田長満川崎商工会議所会頭)が同調を求めている福田氏のほか、同党市議の嶋崎嘉夫氏(52)、吉沢章子氏(53)の3人で選考中。当選見込みなどを判断し今月中にも支援候補を一本化する。
公明、民進両党は自民の態度決定を受けて本格的に対応するとみられる。「考える会」は自公民3党と川崎地域連合に福田市長との意見交換も要請している。