相模原市議会の傍聴を続けている市民グループ「相模原市議会をよくする会」は、全市議45人が市民に示した政策の達成努力を採点した「公約通信簿」を無料配布している。2015年の市議選で選挙公報に掲載された議員の政策を議会の一般質問で何度質問したかを数値化して評価しており、「4月の市議選で投票する際の参考にしてほしい」と呼び掛けている。
選挙公報に掲載されている具体的な政策を選挙公約とみなし、4年間の市議会一般質問で質問に立った際、触れた割合を数値化。割合が81~100%を最高の星五つとし、最低が星一つ(20~0%)の5段階評価にした。星五つが11人、星四つが9人、星三つが10人、星二つが9人、星一つが6人だった。
同会は2003年から、市議選前に市議の通信簿を公表しており、今回で5回目。これまでは議会や委員会での発言、公約達成度などから議員を総合評価していたが、今回は「公約達成への努力度」のみを評価項目とした。
同会の代表は「公約は有権者との重要な約束。質問した割合だけで議員の活動すべてを評価し切れないが、実現に向けてどれだけ努力しているか、判断材料になる」と話している。
一方で、市議の一人は「その時点の市政の課題を質問している。公約に触れた割合だけで議員を評価できない」と批判。別の議員は「議会での質問だけが議員の活動ではない」と同会の採点に疑問を呈している。
公約通信簿を掲載した同会の会報「ザ・ギャラリー」は5千部発行し、市内の公民館、図書館などに配置されている。会のホームページでも公開している。