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ロボットスーツ導入へ 救急隊員の負担を軽減 海老名市が新年度予算事業費計上

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2019年1月19日(土) 17:00

 傷病者の搬送にあたる救急隊員の負担を軽減しようと、海老名市は作業支援用のロボットスーツの導入に乗り出す。女性隊員が男性隊員との体力差を補い、活動の場を広げることも狙いで、実現すれば自治体消防での導入は全国2例目となる見通し。事業費として4台分のリース代など約100万円を2019年度の一般会計予算案に盛り込む。

 市が導入を目指すロボットスーツは、筑波大発のベンチャー企業「サイバーダイン」(つくば市)が開発した「HAL」。腰や太ももにベルトなどを巻き付けて装着する。

 体を動かそうとする際に脳から筋肉に伝わる微弱な信号をセンサーでとらえてモーターなどが作動、装着した人の望む動作をサポートする仕組みだ。重いものを上げ下ろしする作業を助け、腰への負荷を最大4割低減できるとされる。

 重さ約3キロで、市消防本部は装着にかかる時間を「20秒ほど」と想定している。空港や工場などの現場で520台以上が採用されており、同社の地元のつくば市消防本部も17年度に試験導入しているが、自治体消防での採り入れは珍しいという。

 海老名市は傷病者を乗せた担架を運んだり、ストレッチャーを持ち上げたりする際の腰痛のリスクなどを抑えたい考え。現場で働く女性隊員に積極活用してもらい、「男性との体力差を補い、女性隊員の不安解消や労働環境の改善にもつなげたい」(同市消防本部警防課)ともしている。

 事業化に向けては、つくば市や同社などを事前に視察し、海老名市消防本部の幹部が装着体験などを既に実施。「土のうを何回も持ち上げることができた」「40キロの重量物を楽に運べた」としている。

 事業費を計上する見込みの19年度予算案が市議会で可決されれば、「19年度のなるべく早期」のタイミングで導入する。海老名市消防署本署に2台、北分署と南分署にそれぞれ1台を配備する計画だ。市は今回の導入をきっかけに、将来的には救急の現場以外での活用も模索していく。

 
 

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