無所属の松沢成文氏(参院神奈川選挙区)が16日、参院予算委員会で安倍晋三首相に対し、受動喫煙防止対策の徹底に向けてリーダーシップを発揮するよう求めた。
政府は今国会で、対策強化に向けた健康増進法改正案を提出する予定だったが、分煙の推進にとどめたい自民党と折り合えず先送りした。
松沢氏は「厚生労働大臣と自民党の調整は暗礁に乗り上げた。ここが総理の出番。『こういう方針で行け』とリーダーシップを取るのが役目だ」と対応を迫った。これに対し、安倍首相は「世界に恥ずかしくない対応を取りたいと考えている。精力的に議論を進めており、暗礁に乗り上げていない。船はしっかり進んでいる」と説明した。
松沢氏は「(法案は)周知期間が少なくとも2年必要といわれている。このままでは東京五輪やラグビーワールドカップ(W杯)に間に合わない」と指摘。秋の臨時国会に法案を提出するよう求めたが、安倍首相は「多様な意見があるが最終的には集約させたい。船頭さんが何人かいるが、あとちょっとまできている」などと明言しなかった。