開成町は「あしがり郷 瀬戸屋敷」に指定管理者制度を導入する。7日の町議会9月定例会で導入のための関連条例案が可決。2017年度以降の導入を検討している。
瀬戸屋敷は築300年以上の古民家。敷地面積は約6千平方メートルで、母屋や土蔵、水車小屋がある。町が00年度に地元の旧名主・瀬戸家から寄贈を受け、整備を行った上、05年度にオープンした。町の直営で、運営費は年間約1千万円となっている。
年間来訪者数は07年度の約7万5千人をピークに減少傾向で、14年度は約3万9千人。町産業振興課は「リピーターがつかない」と分析する。町は同制度の導入で民間のノウハウを生かし、誘客につながることを期待する。
同制度の導入に当たっては、10年度に話が持ち上がり、12年度には事業者を対象に聞き取りをするなど導入が可能かどうかについての調査を実施。その際は導入に前向きな事業者はいなかった。
町は今後、公募方法や条件などを検討する。同課によると、町では瀬戸屋敷がある金井島地区や岡野地区などの北部地域の振興を目指しており、瀬戸屋敷の活性化がその中心となる。同課は「『みんなの我が家』のコンセプトは継続し、交流人口を増やしたい」と話した。