4日、東京の新宿を皮切りに始まった民主党代表選の街頭演説会には、県内議員ら神奈川の同党関係者も顔をそろえた。菅直人首相は「政治とカネ」をめぐる小沢一郎前幹事長へのネガティブキャンペーンを封印。両陣営とも「これで前向きな戦いになる」と歓迎した一方で、支持者間では対立激化の気配が漂った。
「総理を待たせるなんて何さまだ」(菅氏支持者)
「本筋と違う因縁はやめろ!」(小沢氏支持者)
小沢氏の到着が3分ほど遅れたことをめぐり、両陣営が動員した支持者の間で一時、険悪なムードが漂った。両陣営とも議員秘書らを動員。それぞれの候補のビラ配りに懸命だった。
炎天下さながらのヒートアップの一方、国会議員には安堵の雰囲気も。小沢陣営幹部の中塚一宏氏(衆院12区)は「小沢さんは具体的に政策を語った。菅首相がネガティブな主張をやめたのも良いこと」。汗がにじむグレーのスーツ姿でほっとした表情をのぞかせた。菅氏支持の山崎誠氏(衆院比例南関東)も「首相は相手がどうのこうのよりも、今日の演説のように、自らのクリーンさを語れば良い」。「これから党員・サポーターへの電話作戦だ」と小走りで会場を後にした。
「すいませーん、今どちら?」。演説を待つ人込みの中で相原史乃氏(同)は携帯電話を片手に、支持者と落ち合うのに一苦労。小沢氏支持だが「こんなに関心の高い代表選を党を挙げ戦えるなんて幸せ。政権与党の重さを感じる」と話していた。
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